カテゴリー別アーカイブ: 編集・音楽

映像編集入門

『映像編集入門』
岡村征夫 著
2010年 オーム社

ずばり入門書です。
編集の歴史から基本知識、編集のテクニックまで幅広くちょこっとずつ紹介していきます。

初期設定から各種フォーマットまで詳しく書かれていて、
良いなと思ったのは、WindowsとMacintoshそれぞれ、複数の編集ソフトを並列して解説していること。
なんと7つものソフトを紹介しています。

個人的には、映像編集の全体像を俯瞰するのに役立ちました。

映像から音を削る

『映像から音を削る』
武満徹 著
2011年 清流出版

映画音楽を数多く作ってきた作曲家、武満徹による映画音楽エッセイ集です。
ちょっと文体が高尚で、読んでいて居住まいを正す雰囲気がある本。
同じ映画音楽エッセイなら、以前紹介した久石譲のものの方が圧倒的に読みやすいでしょう。

誰にでもお薦めする本ではないけれど、面白く感じた部分を抜粋します。

○主題についてできるだけ思いをこらし、監督の感じているものを表現しようとつとめます。
私の音楽によって彼の様々な感覚を拡大しようとするわけですね。

○たった一本の映画のために、音楽をたくさん書きすぎますね。観客の今時メーションを十分に活用していない。

○ときに、無音のラッシュから、音楽や響きが聞こえてくることがある。見る側の創造力に激しく迫ってくる豊かな映像に対して、さらに音が腕厚化粧を施すのは良いことではないだろう。
観客の一人一人に、元々その映画に聞こえている純粋な響きを伝えるために、幾分それを助けるものとして音楽を入れる。
むしろ、私は映画に音楽を付け加えるというより、映画から音を削るということの方を大事に考えている。

彼は、ことあるごとに、映画が経済活動の悪影響を受けていることを憂い、音楽にかけられる時間の少なさを嘆いています。
著者の生きた時代は随分と前になってしまったが、状況は変わっていないのだろうと思います。

Adobe After Effects CS4 スタジオテクニック

『Adobe After Effects CS4 スタジオテクニック』
Mark Christiansen 著
2009年 株式会社ボーンデジタル

After Effectsは、映像の合成ソフトですね。
たまに聞かれますが、僕は使えません。使ったこともありません。

簡単な合成なら、普通の編集ソフトで可能です。
しかし、より高度な処理をするなら必要となってくるソフトです。

そこで、知識を補充するためにこの本を開きました。
ガイドブックとして読んでみたわけです。

ガイドブックって、2種類の使い方があると思います。
1)具体的な使い方を知る
2)どんなことができるのか、全体像を知る

今回は、2)の方で。
読んでみて、やはり僕は使わないかなと思いました。
必要になれば、プロに任せようと思います。

映画技法のリテラシー1

『映画技法のリテラシー1』
ルイス・ジアネッティ 著
堤和子・増田珠子・堤龍一郎 訳
2003年 フィルムアート社

映画の構図、映像の技術について、実際の映画作品を例にとり、
これでもか、とたっぷり見せてくれる本です。

撮影、構図、編集、サウンドや演技まで、映像にかかわるあらゆる角度から解説していきます。
でも、これは危険な本ですね。
映画を撮ってない人は、こういったテクニックにすごく惹かれるもの。
でも、テクニックを使おうとして作る作品は鼻につく。

映画の用語辞典としても使えます。
個人的には、ミザンセヌという言葉がかっこいいと思いました。
フランス語で、ある空間での小道具の配置やアクションの演出をすること、だそうです。

映画もまた編集である

『映画もまた編集である』
マイケル・オンダーチェ 著/吉田俊太郎 訳
2011年 みすず書房

★カルフ文庫認定!!

ずっと前から本屋に平積みになってて知っていたのだけど、
分厚くて重い本なので、敬遠してました。
しかしこれは良本!

編集の本って、テクニックの羅列紹介の本が多いけれど、
これは編集一筋のプロの考え方を対談で紹介していく形式で書かれています。

編集と言えば映像のつなぎのこと。
・・・だけだと思ってしまいがちだけど、
かなりの割合で、サウンドの重要性も説いていきます。
いやむしろ、サウンド編集の本、と言った方がいいかもしれない。

目から鱗のネタが多かったので、その一部をご紹介します。

●映像素材にどう向き合うか、どんな構成でアプローチするかを決める。
決まらないときは後回しにして先に進む。
だから他の編集者と共同作業の時は大変。
他の編集者が何を考えてどうアプローチしているかを探っていく作業も必要。

●編集者は撮影現場に立ち会わないようにしている。
撮影で寒かったとか誰と誰が惚れた喧嘩しただとかの情報は編集作業に悪影響を及ぼす。

●セリフやサウンドで空間を作れる。
普段聞こえない小さな虫の声などを大きく入れることで、その場を強調できる。

●映画編集におけるつなぎのパターンは、登場している人物の思考パターンを反映したものと考えている。
つまり、登場人物の瞬きでカットすれば、より自然なつながりを実現出来ると考える。

本の一部ですが、自分の編集の考え方をつついてくるようなネタが満載です。
分厚い分厚いと言いつつ、1日で一気に読んじゃいました。

ただ、一つだけ大きな注意点が。
まだ映画を作ったことがない人は読まないこと。
必ず、1本以上作ったことがある人だけ読んでください。
作ったことがない人は、頭でっかちになり、さらに作るのが先に延びてしまいます。
初めての人は、こんな本を読まず、とにかく手を動かしてみることを優先すべし!

逆引き Premiere Elements 7

『逆引き Premiere Elements 7』
勝田有一朗 著
2009年 工学社

ちょっと古いので、この本自体をお勧めするわけではありません。
こういった、編集ソフト本の読み方、という視点で書きます。

編集ソフト本は2つの読み方があると思います。
一つは当然のごとく「辞書」としての役割。
もう一つは、ソフトを使い始める前に、ざっと目を通して、
「このソフトでどんなことができるのか」を一通り知っておく、ということ。

プレミアエレメンツは、普段使うソフトではないため、
一通り目を通すことで機能について詳しくなりました。

映像系 Photoshop

『映像系 Photoshop』
ワークスコーポレーション別冊・書籍編集部 編
2009年 ワークスコーポレーション

画像加工ソフトの代表Photoshopを、映像編集のために使う解説書です。
画像加工やCG合成を扱っているので、経験者や上級者向け。

正直、僕には必要ない知識がいっぱいでしたが、
このソフトがあればこのくらいのことができるのだ、
ということを知っておくのは損は無いと思います。

技術本なのに、面白い記述がありました。

「操作法がどうとかフィルタがどうとかそんなことはあまり問題ではありません。
自分が作ろうとしているものをきちんと自分の頭でイメージできているか、
ということがもっとも重要なわけです。
何もイメージがないということは、形にしたいものがないわけですから、
いくらツールが使えても意味がありません。」

同感です。

映像制作のためのサウンド収録&編集テクニック

『映像制作のためのサウンド収録&編集テクニック』
岡野肇/大須賀淳 著
2012年 玄光社MOOK

★カルフ映画文庫認定!
これはまた、いい本が出版されました。
カメラはボタンを押すだけで最低限は撮れますが、
音声は能動的に仕事をしないとろくな結果になりません。
現在の機材環境に即して、機材、収録の仕方、そして
編集での扱い方、修正方法まで。
しかも、ナレーション、ドラマ、ライブなど
いろんなシチュエーション別にまとめられているのもポイントが高い。
この本は、何度も読み返そうと思います。
手元に置いておくべき良本!!

Final Cut Pro+DVD Studio Pro

『Final Cut Pro+DVD Studio Pro』
MDVG 著
2003年 ビー・エヌ・エヌ新社

タイトルそのままですが、アップルの映像編集環境についての
マニュアル本です。
今回は、この本をご紹介したいのではありません。

そのソフトに慣れるまでは、こういったマニュアル本を1冊、
手元に置いておくのはいいのでは?というご提案です。

実際、ソフトがバージョンアップするに従って、本も刷新されていきます。
だから買っても仕方ない・・・とは思わないのです。

機能がアップグレードするにせよ、基本部分は変わらないはずです。
変わった部分だけ、本屋で立ち読みすれば事足りるんですね。

基本が知りたいときは、バージョンの古い本を
古本屋で入手するのも悪くないとさえ思っています。

一人でもできる映画の撮り方

『一人でもできる映画の撮り方』
西村雄一郎 著
2003年 洋泉社

映像・映画本の世界で名を知られている、西村雄一郎氏の本。
映画の作り方を一から十まで丁寧に解説してあります。

構図の事例や照明の基礎、カット割りのネタなど、
いかにも作っている人のための参考書、という感じがします。

読んでいてデ・ジャブ感が否めなかったけれど、
この本、映画を始めたころに読んだ
『映画の撮り方・ビデオの撮り方』のリメイクだと知りました。