『時代劇の作り方』
飯村庸一・春日太一 著
2011年/辰巳出版
長年時代劇を作り続けてきたプロデューサー飯村庸一氏の、
語りによる日本の時代劇の歴史本です。
具体的に撮影の方法や技術論が出てくるわけではなく、
プロデューサーがどんな視点で作品を作ってきたかを
ひも解く気持ちで読みました。
●プロデューサーと脚本家、監督の関係も、結局は信頼感である、と。
気持ちが合わない、と感じているいい作品にはならない。
●プロデューサーには、現場のクリエイティブに任せる、
という度量が求められる。
●制作時には、関わる人たちの立場や思惑が交錯するから、
時には収拾がつかなくなることがある。
その糸をほぐしていくのが、プロデューサーの仕事だ。
だから、人の心理の綾を読み取ることが何より大切。