伊丹十三の映画

『伊丹十三の映画』
「考える人」編集部編
2007年 新潮社

監督・伊丹十三を、関わったあらゆる役職の人のインタビューで解析する本です。
妻の宮本信子を始め、役者はもちろん、カメラマンやメイクさん、通訳、
特撮、宣伝マンなど、その数は多岐に渡ります。

とにかく緻密な要求をする監督だったらしく、伊丹作品のおかしさ、
というのが細やかな設計からできあがっている、というのが面白いですね。
映画の作り方、という視点でまとまっている本ではないけれど、
あらゆる分野の人が登場するため、その言葉の端々から得るものは少なくありません。

個人的には、配給宣伝の人のコメントが面白かったです。
「伊丹映画は、お正月やGW、夏休みに公開することはなかった。
伊丹映画は大人が観る映画だから、社会が正常に機能しているときに
公開するべきと考えていたため。社会人が休みモードに入って
のんびりしようかって時に、税金の映画を観よう、とはならない。」