映像編集者のリアル

05編集・音楽

『映像編集者のリアル』
2018年 玄光社

現役で映画やアニメの編集を担当する、
映像編集者のインタビュー集。

ちょっと珍しい本ですね。

監督と編集者の関係に始まり、
それぞれ何の編集ソフトを使っているのか、
またどうやって今の仕事に就いたかまで、
興味深く読みました。

ちなみに、共通した編集ソフトは、
Avid、Premiere Pro、Final Cut Pro。

最後に登場する、実際の編集ソフトの画面が新鮮でした。
他人の編集した画面を見ることってないですからね。

7人のインタビューからいくつか抜粋してみます。

・監督と編集マンは、気が合うかどうか。
映画はもちろん、音楽や漫画の嗜好が近いのは大きい。

・役者の心情が理解できなくて、なかなか編集方針が定まらないこともある。

・絵コンテ通りにつなげるだけと思われるけど、そのままつなげてもうまくいかないこともある。

・カットを削るだけでなく、足すこともある。間合いを伸ばしたり。

・組む監督によって編集スタイルが全然違う。
編集者に委ねてくれる監督と、委ねてくれない監督がいる。

・原作があっても読まないようにしている。結局、スクリーンに映ってるもので勝負しなきゃいけないから。

・まず自分の好きなようにつないでみて、監督の指示と答え合わせをする。

・気持ちの良い余韻や間は、監督によって個人差がすこくある。組む監督の感覚を探りながら進める。

・ぶっ続けで編集していると、ストーリーが分かってしまっているので、必要なところも削ってしまう。初めて見る人の視点に立たないといけない。

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