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いかにして100万円でインディーズ映画を作るか—超低予算ムービーメイキング

『いかにして100万円でインディーズ映画を作るか
 —超低予算ムービーメイキング』

ブレット・スターン 著
2004年 フィルムアート社

ちょっと乱暴口調の、しかしいたって体験的事実のみを書きつづる映画作りの本です。

知識論もあるけれど、それは添え物。
ほとんどが、お金の工面の仕方、ケチり方、
そしてちょっと言葉は悪いけど、人の騙し方まで様々紹介していきます。

構図がどうとか、照明がどうとかいうのは置いといて、
腹をすかせたスタッフがうるさいとか、いかにフィルムを使わないようにするか、など
作っている人には「そうそう!」と言われそうな内容であふれています。

日本の映画の作り方本とハリウッド系の映画の作り方本の大きな違いは、
日本版が知識論を展開しがちなのに対し、
ハリウッド版はお金についてページを割いてるところだと思います。

脚本家という生き方

『脚本家という生き方』
小林雄次 著
2009年 信濃毎日新聞社

1979年生まれの若い脚本家が、自分がどうやって脚本家になったか、
どうやって仕事の幅を広げていったか、を書いています。

この本は、前半のゼロから1にする部分が、すごくいいです。
何にもないところから、少しずつ、少しずつ、実績を積んでいく。

それらの実績が核を作り、
自分なりの核ができれば、それは転がせば転がすほど大きくなるのは当然。
でもそこから先は、人それぞれなので参考にはならない。

最初の、自分なりの核を作るところの情熱、いい意味でも無鉄砲さは必須だなと思います。

本の後半部分は、著者の半生記。
僕はこういうのが、好き。どんな思いでどんな生き方をしてきたのか。
この部分を読むことで、著者に共感し、書いた作品を観たくなりました。

映画にしくまれたカミの見えざる手

『映画にしくまれたカミの見えざる手』
谷國 大輔 著
2009年 講談社プラスアルファ新書

旅先の本屋さんで平積みになっていて、
パラパラとめくってすぐにレジに持って行きました。

友情出演の意味、映画の長さについて、映画俳優とテレビ俳優の違い、
格安DVDの存在、権利ビジネスの複雑さ、ロケ地誘致のせめぎあい…

映画を取り巻く産業について知ることで、
映画作りがより身近になっていきます。

一人でもできる映画の撮り方

『一人でもできる映画の撮り方』
西村雄一郎 著
2003年 洋泉社

映像・映画本の世界で名を知られている、西村雄一郎氏の本。
映画の作り方を一から十まで丁寧に解説してあります。

構図の事例や照明の基礎、カット割りのネタなど、
いかにも作っている人のための参考書、という感じがします。

読んでいてデ・ジャブ感が否めなかったけれど、
この本、映画を始めたころに読んだ
『映画の撮り方・ビデオの撮り方』のリメイクだと知りました。

ドキュメンタリー;リアルワールドへ踏み込む方法

『ドキュメンタリー;リアルワールドへ踏み込む方法』
村上匡一郎 著
2006年 フィルムアート社

ドキュメンタリー本はいくつか読んできたけれど、
たいてい次の2つに分類されると思う。

○作家それぞれのドキュメンタリー撮影への想い
○ドキュメンタリーを作る方法、という名の、結局のところ映画制作方法本

この本では、この2つのいいところを混ぜてある。
非常に良本だと思う。
とくに、制作方法部分では、一般的な機材の使い方ではなく、
ドキュメンタリーのためのロングショットとアップの違い、
目的に応じたマイクの使い分け、そして「やくざを撮るには?」みたいなTips まで、
ドキュメンタリーに特化してあるのが、いい。

リハマネ!

『リハマネ!』
磯金俊一 著
2009年 プリズム

オーケストラのリハーサルをマネージメントする、
という発想で書かれた本です。

なんでオーケストラの本を?と思うかもしれませんね。
最初は、リハーサルの手法が参考になるかなと思って読んだんですね。

ところが、これがなんとびっくり!
指揮者と演奏者たちの関係が、監督と役者・スタッフのそれとまったくかぶるんです。

指揮者の想いをどう伝えるか、演奏者のバランスをどうとるか、
全体の気持ちをどう管理するか、どんな順番でリハーサルをやると効果的か、
チームの特性をどう演出するか…

映画にとっても、参考になること満載の本でした。

映画監督術 SHOT BY SHOT

『映画監督術 SHOT BY SHOT』
スティーブン・D・キャッツ 著
1996年 フィルムアート社

僕が映画作りを始めてから、ほとんど最初に買った撮影の本です。

今、「撮影の本」と書きましたが、タイトルは監督術、です。
この本には、人の配置やカメラのアングル、カット割によって、
どんな風に撮りたいストーリーを表現していくか、
という点が詳しくまとめられています。

それを踏まえて、撮影視点での「監督の本」という気がします。

まだまだ映画作りについて無知で、
とにかく赤線を引きまくって辞書のように読みました。

映像クリエーターの仕事

『映像クリエーターの仕事』
映像塾プロジェクト 編
1995年 シネマハウス

映像クリエーターを育てる、映像塾というスクールの講師陣の
講義集とカリキュラムを紹介している。

深作欣二、若松孝二、といったビッグネームも含め、
プロデューサーから監督、カメラマン、照明、シナリオ…あらゆる分野の
専門家の講義は確かに面白い。

と同時に、やはり「経験者にとって面白い話」と
「これから始めようとする人にとって面白い話」は違うものなのだ、
と確信もした。

映画配給プロデューサーになる!

『映画配給プロデューサーになる!』
CWS+高野てるみ 編
2003年 メタローグ

前半は、配給に関わるいろんなプロの記事。
後半は、映画の宣伝・パブリシティの仕事について。

個人的に気に入っているのは、
編者によるカンヌのプレスシートや業界人達のパスポート写真部分。
なんかドキドキする。

配給関連の本は何冊も読んでいるが、
この本も何回読んでもいまいちつかみ切れていない。

しかし、これ以上の「配給の仕事のポイント」は
書けないだろうなあと思う。

…つまり、映画の配給って、一つの答えがあるわけじゃなくて、
作品ごとに違う手法が必要だから。

ということに気付いて改めて、難しい世界だなあと思った。
すさまじく面白そうなんだけれども。

シネマ・スクエア・レックをもう一度

『シネマ・スクエア・レックをもう一度』
水野昌光/登重樹 著
2002年 新風社

三重県伊勢市の、田舎の小さな映画館。

映画『フィールド・オブ・ドリームス』の
「作れば、やってくる」の言葉を信じて、運営を続ける支配人の苦労。

全編インタビュー形式で書かれているため、
言葉の中から、この映画館の歴史を知ることになるのだけれど、
やっぱり興行って大変なんだなと伝わってくる。

支配人にとっては、上映した作品一つ一つが思い出なんだな、と
しみじみ感じた。