『売れない役者』
森川正太 著
2000年 はまの出版
俳優・森川正太の日記風回想録です。
正直馴染みのない俳優さんで、冴えなく暗い文体を想像したら、
意外にも明るくさらっと読めました。
文体もとても親しみやすく、何より著者の復業である
結婚式の司会業に対する暖かみも相まって、
読後はこの俳優に親近感を持ちました。
自分の作品でも役者さんを演出していて、
本人の人柄と演技はあまり関係ないことは分かっているものの、
作品は撮影現場から生まれるものだから、
やはり撮影現場の雰囲気に影響する人柄って大事なんじゃないか、
とも思うのです。