『脚本(シナリオ)通りにはいかない!』
君塚良一 著
2002年 キネマ旬報社
『踊る大捜査線』で有名な君塚良一氏のシナリオ講座本です。
シナリオの基礎、というより、1回2回書いたことがある人が読むと、
非常に得るものが多いでしょう。
「感情移入できる主人公と、自己投影できる周囲の登場人物。
この配置がうまくできている脚本が多くの観客の共感を呼ぶのかもしれない。」
これは参考になるアドバイスです。
さらに、非常に共感した言葉を紹介します。
僭越ながら、僕がセミナーでいつも言ってることと合致する言葉です。
「マーケティングを踏まえて書かねばならないし、監督やプロデューサーとの作業も必要だ。
それでも、自分の好きなものを好きな世界観で書くのだという意思を優先すべきだ。
テレビドラマや映画を作ったりするのは、自分の趣味嗜好の発表の場なのだ。
それでいいのだ。作り手は、このわがままな幸福を手放すことはない。」