『東京の俳優』
柄本明 著
2008年 集英社
僕の好きな俳優、柄本明の語りを文章にした本です。
作品によってかっこよくも、いやらしくも、みずぼらしくも、堂々ともなれる俳優。
演技論、なんて評されると嫌いそうだけれど、俳優という職業について淡々と
語っていきます。
実は俳優なんて目指してなくて、サラリーマンをやって、
ある舞台を見て俳優を意識し始める。
それでも、本気で俳優を続けるつもりはなかった、という。
どこかで自分のことを冷めた目で見つめている人なんだと思います。
●セリフは覚えてうまいだろう、というんじゃなく、その意味を徹底的に考える。
●才能があるない、存在感があるない、などは意味が無い言葉だ。
など、彼独特の考えが読めます。
それでも、それが答えなんかじゃないとは思うけれど。