『ザ・オーディション』
マイケル ショトレフ 著/ 絹川 友梨 訳
2003年 フィルムアート社
俳優のための、オーディションに特化した本です。
主にブロードウェイでのオーディションについて書かれてあり、
どこまで日本のオーディションと同じなのかは分かりませんが、
参考にすべきポイントは多いと思います。
気になったところをいくつかピックアップします。
◎キャスティングの失敗は、才能ある俳優ではなく、イメージ通りに見える俳優を選んでしまうところから起こる。
◎審査員が俳優にがっかりすることの一つは、俳優が自分のことばかり考えていて、審査員の答えをほとんど聞いていないことである。
◎俳優が演出されたら、俳優がしたそれまでのことを投げ捨てるのではなく、付け加えるのだ。
◎俳優は台本のすべてを与えられるわけではない。だから一部分を読んで判断したことが間違っていても大したことではない。大事なことは、相手のキャラクターに対して、どういう感情を持っているかである。
◎たいていオーディション会場は裸舞台で行われる。俳優は架空の、自分のよく知っている場所を思い描いて演技するのだ。リアリティを創る助けになる。
◎役に選ばれなかったといって悩むことはない。俳優はベストを尽くすことだけを心配するべきだ。キャスティングは、バランスをとらなければならないから、ベストの俳優がそのバランスに合わない時もある。