『消えた虹』
吉田 茂夫:著
2000年初版 文芸社
映画のフィルムビジネスに夢をかけた、著者の青春自伝小説。
これはちょっと、見かけない毛色の本です。
表紙は白地にぽつんと、フィルムカメラの写真が載っているシンプルなもの。
このデザインが、映画と、そして消えてしまった夢を如実に物語っています。
僕が考えている「夢」とはずいぶん違うものだけれど、
映画産業に心血注ぐ人のものがたりは、読んでいて引き込まれます。
実話を元にしているということなので、一つの映画の歴史とも
言えるかもしれませんね。