映画監督という生き様

03監督・役者

『映画監督という生き様』
北村龍平 著
2014年 集英社新書

今は主にハリウッドで活動する映画監督の半生期。
我が道を行く豪快な監督、というイメージ通りではあるものの、考え方などは非常に納得できるものでした。

いくつか抜粋してみます。

・自主映画であろうが商業映画であろうが、監督は結果がすべて。
それまでの作品があって初めて次につながる。それ以外のことは一切関係ない。

・常に追い込まれた状況において、制約やトラブルが山ほどあるなかで、何ができるか。それが映画監督という仕事の厳しさであり醍醐味。

・自主映画は、「お金がないから」「時間がないから」「素人だから」と、いくらでも言い訳ができる。

・「最初の3分間だけ観てください。つまらなかったら捨ててください」という手紙をプロフィールを透明ファイルに入れ、ひと目で中身が見えるようにしました。

・短いからこそ、監督の演出力や映像センスがモロに出てしまうのが短編映画。

・映画にはキラーカットが絶対に必要です。キラーカットというのは、あの映画イコールこれという場面、たとえば『ロッキー』であれば、夜明けに階段の上に行ってトレーングしているシーンです。

・映画監督というのは、たとえあきらめざるを得ない理由が100万個あったとしても、最後までギブアップせずに、なんとかして全部乗り越えて、自分が思い描いたヴィジョンを実現する突破力が必要なのだと思います。

・どんな厳しい条件でも、自分に与えられたカードを使って勝ち上がるしかないのです。

・映画をやるにはお金も人手も時間もかかるので、なかなか取り組むのは難しい。だけどそれを言い訳にしている限りはいつまでたっても、1ミリも前に進めないのです。どんな小さなことでもいい、やれることからやるしかない。始めなければ何も始まらないのです。

まるで矢沢永吉の『成り上がり』の映画監督版、とも言えそうな熱い言葉が続きます。

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