非道に生きる

『非道に生きる』
園子温 著
2012年 朝日出版社

無茶する監督、という印象の園子温。
彼の映画に対するエッセイ集です。

読んで驚きました。
「戦略的に無茶をしてきた」ことにです。

映画を作って世に出たいと考える人は、
少なからず参考になると思いました。
(決して真似をしろ、ということではなく)

いくつか抜粋します。

・たいていの映画は映画しか意識していないように思う。「映画的」と言われる得体の知れないものだけを探る人が多い。

・僕が映画を作るとき「当事者になりきる」ことを大切にしている。僕の考える取材とは、聞いて、話して、体験すること。対話。
報道の取材では、言葉は全て過去形で語られる。現在進行形ではない。
今現在の体験を描くこと。これが、僕が実話を基にドラマを作る理由の1つ。

・フォーマットを真似ることの意味のなさ。
小津っぽさも、黒澤っぽさも、彼らは凄まじい試行錯誤から生まれている。

・マーケティング的な手法は現代人に見透かされている。そうであれば、次に何が飛び出すか分からない興奮を与えるように行動した方がいい。

・自分の作品が認められない、と時代を嘆くのではなく、自分の作品を無視できないくらい量産して時代に認めさせればいい。

・一本の映画制作のために時間をかけすぎると、出演者の選択やストーリーの展開に気を揉む時間ができてしまう。これは弊害。

・自分が自分の最も良き理解者であり、パートナーであればいい。