『よくわかる映像サウンドデザインの基本』
岩宮眞一郎 著
2023年 秀和システム
映像に使われる音響についてまとめた、あまり見かけない分野の書籍です。
「セリフや足音などの環境音・効果音・音楽・ナレーション」など、映像に効果を与える”音”について、それぞれの使い方・効果効能についてまとめられています。
個人で映像を作るときに役立つと思った箇所をいくつかピックアップしてみます。
・BGMは雰囲気を作る効果とともに、気になる騒音をマスキングする効果もあります。
・ピンマイクが使えない時代は、マイクを持った録音助手がエキストラの間にまぎれて録音することもあった。
・画面に人がいないのにセリフが聞こえてきたり、静かなシーンで大きな効果音を入れたり、主人公が聞きたくない話題の時に不快な音楽を入れたりと、編集時の「音の演出」は有効。
・しずけさの演出に使われる音:水道の蛇口から水が滴る音、時計の音、この葉が触れ合う音。
大学で研究されてきた先生が書いている本でもあり、映像と音響の歴史についても学べます。
音響にこだわりがある方、気になっている方は、幅広い知識が得られるのではないでしょうか。