『イラストでわかる映画の歴史』
アダム・オールサッチ・ボードマン 著
細谷由依子 訳
2018年 フィルムアート社
映画というものが生まれてから現代までの
歴史をイラストで理解できる本です。
本書はすべてシンプルなフルカラーイラストで描かれていることで、非常に親しみやすいものになっています。
初期の頃の映写機の仕組みもわかるし、映画のセットも見ているだけで楽しい。
これを読んで映画が作れるようになる、というものではありませんが、
今の機材、そして撮り方に至るまで、どんな変遷を経てきたのか、というのは知識としてためになります。
音をどう取り入れてきたか、カメラワークをどう工夫してきたか、色をどう表現してきたか・・。
戦争などの環境の変化と、技術の進化、そして作品の表現。
どれも、歴史と密接な関係があることもわかります。
個人的には、何でもかんでもデジタルで似たような映像が撮れる今こそ、
アナログで工夫で撮っていた時代の雰囲気を感じることは意味があると思うのです。
また、みなさん自身が興味ある表現、作り方が、
歴史上のどのあたりに近いのか?もまた面白い気づきがあるかもしれません。