声優・朗読入門トレーニング

『声優・朗読入門トレーニング』
福島英 編著
2007年 新水社

知らない世界のことを読むのはおもしろい。

声のお仕事についてまとめられた本だけど、予想以上に幅が広いことに、気付かされます。
アニメ、吹き替え、ラジオドラマ、ナレーション、パーソナリティー、CM、インタビュアー・・・

それぞれ声の出し方、そして訓練、求められているものの違いがこうも違うとは。
強弱や間の取り方なども解説してあります。

特に、実践編として、あらゆるジャンルのトレーニング用の原稿が載っているのがいいですね。

例えば、洋画の吹き替え訓練に映画のワンシーン、実況の訓練に大相撲の貴乃花対武蔵丸戦など。

アニメと吹き替えで、声の演技の仕方が違うことなど、目から鱗も盛りだくさんな本でした。

シネマ ファッション

『シネマ ファッション』
小幡江里 責任編集
1993年 デラックスカラーシネアルバム

ハリウッドの映画衣装の歴史を網羅した本です。
有名デザイナーたちへのインタビューからスタート。

「女優はアップが多いので、ネック周りを注意してデザインする」などなるほどと思わせることも多々あります。

写真やデザインデッサンも大量に掲載されており、興味ある人から見たらよだれが出るかもしれませんね。
古代ローマなど歴史ドラマの衣装から現代劇まで、映画の創世記から現代まで、と各ジャンル・時代の衣装を比較しているのも面白いです。
10年ごとに大きく流行傾向も変わっていくのだなと実感できます。

映画は役者の演技に注目しがちですが、衣装もその役柄を大きく表現しているのですね。

超簡単!売れるストーリー&キャラクターの作り方

『超簡単!売れるストーリー&キャラクターの作り方』
沼田やすひろ 著
2011年 講談社

おもしろい脚本の書き方を、ハリウッドの三幕構成や日本の起承転結なども含め、横断的に展開していきます。
映画だけでなく、アニメやゲームのシナリオにまで応用できる点は非常にいいですね。

全体を三幕構成・13段階に分けて紹介するあたりは、『SAVE THE CAT の法則』にも通ずるところがあります。
ジャンル別の展開案や、キャラクターの作り方にまで話が広がり、盛りだくさんの充実した本です。

徹底的にフォーマットに当てはめて書いてみたい人にはピッタリの本かもしれませんね。

レイ・ハリーハウゼン大全

『レイ・ハリーハウゼン大全』
レイ・ハリーハウゼン/トニー・ダルトン 著
矢口誠 訳
2009年 河出書房新社

本当に興奮しました。この名前を聞いてピンと来る方向けの本です。
『アルゴ探検隊の冒険』『シンドバッドの冒険』『キング・コング』。
そういった作品のモンスターを作ってきた、ミニチュア特撮アニメーションの祖。
特撮映画マンになることを夢見ていた僕のヒーローです。

300ページ以上もあるフルカラーの大判の書籍です。
本と言うより図鑑ですね。
6600円で、なかなか個人で買う本ではないかもしれません。
※図書館で借りました。

今のようなコンピュータグラフィックスではなく、手作りで作って行く。
モンスターや恐竜、未知の生物を一体ずつ、イメージイラストを描き、身体の構造を考え、組み立てる。
その行程の写真、構造のデッサンのほか、当時の特殊撮影の方法も図式で解説します。

もちろんそのほとんどが、時代遅れ。
でも、映像の魅力は今でも色あせることはありません。
そして、その考え方はこれからも変わりません。

頭の中の、ある部分をビシビシと刺激してくる本でしょう。

この方法で生きのびろ!

『この方法で生きのびろ!』
『この方法で生きのびろ!究極サバイバル篇』
ジョシュア・ペイビン、デビッド・ボーゲニクト 著 ほか
倉骨彰 訳 ほか 2012年 草思社

企画ネタに2冊紹介します。

ワニに襲われたらどうするか?列車の屋根を伝って走るには?
車ごと水中に落ちてしまったら?潜水タンクの酸素がなくなったら?
操縦士が死んでしまった飛行機をどうするか?など、危機一髪のときのいろんなネタが満載。

それぞれ、分野の専門家がまじめに答えます。

これは、007のような冒険アクション映画を作るのに役立ちそうです。
撮影が実現可能かどうかは怪しいですが・・・

続編も最高です。

生きたまま埋葬されたらどうするか?飢えたオオカミの群れに狙われたら?
バンジージャンプのロープが切れたら?白い粉の入った封筒が届いたら?
傷口を縫い合わせなければならなくなったら・・・。

そんなことないだろう、というシチュエーションの連続です。
読み物としてもどうぞ。

スーパー編集長のシステム小説術

『スーパー編集長のシステム小説術』
校條剛 著
2009年 ポプラ社

長年、編集者として活動してきた筆者が、どうやって小説を書けばいいかを語ります。
精神論ではなく、徹底的にマーケティング・手法に特化しているのが面白い。
この考え方は、小説だけでなく映画にも言えると思います。

・ひとは他人に興味はない。
・情熱こそ最大の才能。
など、名言だなあと思う点もちらほら。

キャラクターや設定の作り方のパターンも数多く掲載していて、これは参考になるなあ。
それぞれの文学賞に受賞するための方法やデビューするための方法、編集者とのつきあい方まで詳しく解説していきます。

小説の書き方よりも、映画のシナリオの書き方の方がシステマチックに解説されていて、シナリオから入るのも一つだ、と著者は言います。

熱闘 映画術

『熱闘 映画術』
椎名誠
1991年 マガジンハウス

椎名誠監督の映画『うみ・そら・さんごのいいつたえ』の
撮影現場を写真とインタビューで追ったフォトドキュメンタリー。

個人的に椎名誠のファンというのもあるけれど、
そうでなくても一連の写真には興奮すると思います。
多くの仲間が集まって、大変さにひーひー言いながらも、
うまいものを食って酒を飲んで歌って踊って、そして撮る。
ひとつの幸せな映画撮影現場の姿を、目で追体験できます。

映画の撮影現場って、たいてい文字でしか読めないことが多いので、
こうやって多くの写真で具体的にイメージできるのは貴重だと思います。

ちなみに、椎名誠は、上映キャラバンでも有名です。
できあがった作品をかついで、全国をまわっていました。

映画とは、つくることと見せることの両方でなりたっている好例です。

イラストでよくわかる!!写真撮影入門

『イラストでよくわかる!!写真撮影入門』
五條伴好・五條瑠美子 著
2001年 学研

子ども、遊園地、赤ちゃん、ポートレート、動物、花火、朝日、逆光、室内、都会・・・
あらゆる場面の写真の撮り方のコツをまとめた本です。

・・と書くと、よくあるものじゃないかと思いますよね。
この本を取り上げたのは、写真の撮り方をイラストで紹介しているところがすばらしいからです。
他でなかなか見ないのです。

カメラの持ち方はもちろん、撮る時のポーズや、被写体との位置関係など、そして光の当たり方や撮影場所の立ち位置まで、イラストで描かれているので非常に分かりやすいのです。
イメージしやすい、という表現が妥当でしょうか。

ちょっと古い本ですが、撮り方の基本は変わりません。
すごく参考になりました。

アニメーションがつくれる絵コンテ入門

『アニメーションがつくれる絵コンテ入門』
アニメーションノート編集部 編
2010年 誠文堂新光社

まさに、絵コンテの本。
ただし、プロの技を見てため息をついたり憧れたりする類の本です。
初心者が勉強のために読む本ではありません。

冒頭に、絵コンテ用語が並んでいるし、13人のプロの絵コンテに書き込まれたメモなどはすごく参考になります。
が、多くの方は「やっぱり大変そうだ」という感想を持つことでしょう。

繰り返しますが、これは憧れる本です。プロの技に酔いしれる本です。

アニメーションの基礎知識大百科

『アニメーションの基礎知識大百科』
神村幸子 著
2009年 グラフィック社

アニメーション制作を、一から十まで網羅的に解説した本です。
映画にも役立つ、そのまま使える知識が多いので、あえて紹介してみました。

イラストがいっぱいで、かつ行程もイラストを使って描かれているため、非常に分かりやすい。
単なる夢・憧れを説明するのではないのが好感が持てます。
床で寝る根性も必要なためお風呂セットも必須、散髪に行く時間がないのでみんな長髪を後ろで結ぶ、など現実面もたっぷり。

何より、業界に入りたい人に向けて、というターゲットも趣旨もはっきりしている本なので、該当する人にはぴったりでしょう。
アニメーションと一言で言っても、かなり幅広い職種が存在するのだという知識は重要だと思います。
業界へのいろんな入り方、自分の適正の探し方に幅が出るから。
キャリアパアスも提示されています。
『アニメーターズ・サバイバルキット』という古典と合わせて読むと、もう知識としては十分だそうです。